私の濃紺好きは、たどりたどってみると幼稚園くらいにさかのぼる。濃紺のジャンパースカートと白のブラウス。この組み合わせが好きで好きで、毎日それを着て幼稚園に行った。理由は簡単だ。幼稚園の制服のエプロンが白の綿レースでできていて、それには濃紺のスカートと白いブラウスが子供心に、一番清々としていて素敵に思えたのだ。頭に結わくリボンは同じく綿レースの白。毎日同じリボンを結ぶことに頑固にこだわった私のために、母は始終丹念に洗い、糊をつけてリボンを収納するクッキーの缶にくるくると巻いて入れておいてくれた。幼稚園児のくせに、全身紺と白に身をかためた私を見やっては、母がため息をついて言ったものだ。「なんでこう、ピンクとか子供らしい愛らしいものを着ないのかしらねえ……」、生憎、私はいまでも濃紺と自の組み合わせに圧倒的に心安らぐ。これぞ自分なのだ、というくらい濃紺と白の組み合わせに身をかためると「らしく」振る抑え、しかもちょっぴりの自信を持つことができる。「ピンクはラブの色よ」と友人であるルミコさん(メイクアップアーティストの)に。いわれて、いささか心がぶれたときもあったが(結局、寝室のタオルとトイレットペーパーをピンクにしてみたが)、日常の色としてはいまだに馴染めないでいる。そうやって私は頑固に好きと嫌いを自分で選択してきた。そしていつしか「これって○○さんっぽい」といわれるようになった。スタイル未満、である。ここで考えた私の「好き」なものは、だから「スタイル」といわれるような完成されたものにはほど遠い。でも好き。そしてこれからも好きであり続ける。着ていて自分らしくあれる。そんないまの私なのだと思う。